胃カメラ

当院の胃カメラの特徴

当院では検査時のきつさの少ない細い径の胃カメラ(細径内視鏡:GIF-1200N)を採用しています。通常径の胃カメラと比較して約半分の太さですので、楽に検査を受けることができます。
人間ドックで若い方々に通常径の胃カメラを使って検査を行うと、どうしても「おえっ」となる嘔吐反射が強かったり咳でむせ混んだりされる方もおられます。そのような反射などが起こると胃の中は激しく動くため、胃の中を詳細に観察することはどうしても難しくなってしまいます。細い径の胃カメラでは反射などは起こりにくく胃の中の動きも少ないため、むしろ細い径の胃カメラの方がじっくり精密に検査を行えると実感しております。
最新の細い径の胃カメラ(細径内視鏡:GIF-1200N)には以下のような特徴があります。
胃カメラ

径が細くても高画質

以前は細い径の胃カメラは通常径の胃カメラに比べて画質が悪く、小さな癌などを発見することが困難であるといわれていました。しかし、当院で採用している最新の細い径の胃カメラ(細径内視鏡:GIF-1200N)は現在多くの病院で採用されている通常径の胃カメラ(GIF-H290)と同等の画質となっており、小さな癌などに対しても高い精度の観察が可能になっています。

鼻から口からどちらからでも検査が可能

鼻からの内視鏡検査の利点としては、1.舌の付け根の部分に触れずに食道への挿入が可能なため「おえっ」となる嘔吐反射が起こりにくくなること、2.きつさが少ないため、眠り薬(鎮静剤)を使用する必要があまりないこと、などがあります。しかしながら、鼻の穴が狭い方は鼻からの検査ができない場合があり、また、鼻からの胃カメラがどうしても苦手な方もいらっしゃいます。細い径の胃カメラは鼻から口からどちらからでも検査が可能ですので、自分に合った方法をお選びいただけます。

眠り薬(鎮静剤)による副作用の心配がない

従来の通常径の胃カメラでは、きつさを軽くするために眠り薬(鎮静剤)を使用することがありますが、眠り薬には呼吸が止まってしまう副作用もあり、特にご高齢の方ではそのような危険性が高くなってしまいます。また、眠り薬(鎮静剤)を使用することでアルコール飲んだような状態になるため検査後の運転などの作業は非常に危険となります。径の細い胃カメラを使用することで、眠り薬(鎮静剤)を使用しなくても比較的楽に検査を受けることができます。もちろん、ご希望があれば細い径の胃カメラで眠り薬(鎮静剤)を使用することも可能です。

胃カメラでわかる病気と胃カメラの必要性

胃カメラでは胃癌や胃潰瘍、ピロリ菌の胃炎などの胃の病気はもちろんですが、食道癌や逆流性食道炎などの食道の病気や十二指腸の潰瘍、そして喉の癌などが見つかる場合もあります。

検査の流れ

検査の前日
  • 夕食は夜9時までに消化に悪いものは避けて、少し軽めの食事としてください。
  • 水分(水やお茶)は普通にとってもらって大丈夫です。
  • 夕食時や寝る前の薬もいつもどおり飲んでいただいて問題ありません。
検査の当日
  • 朝食はとらずに来院してください。
  • 水分(水やお茶)は少量であれば飲んでいただいて大丈夫です。
  • 朝食時の薬に関してはご相談ください。
麻酔
■ 鼻からの胃カメラの場合
  1. 両方の鼻の穴に、粘膜の血管を収縮させる薬を点鼻し、鼻腔を広げます。
  2. 水薬を約100ml飲んで、胃を洗浄します。
  3. 鼻の穴にゼリー状の麻酔薬を注入し、鼻に麻酔を行います。場合によっては、のどにスプレー状の麻酔薬を散布し、麻酔を追加します。
  4. 前処置用のチューブにもゼリー状の麻酔薬を薄く塗り、鼻の穴にゆっくり挿入ししばらく置いた後、痛みがないことを確認します。
■ 口からの胃カメラの場合
  1. 水薬を約100ml飲んで、胃を洗浄します。
  2. ゼリー状の麻酔薬をのどにためて麻酔を行います。
  3. のどにスプレー状の麻酔薬を散布し、のどの麻酔は終了いたします。
  4. 眠り薬(鎮静剤)を点滴で投与します。
検査
  • 鼻または口から胃カメラを挿入して、食道・胃・十二指腸の順に観察していきます。
  • 必要に応じて色素や特殊な光を使って詳細な観察を行います。また、場合によっては、細胞を採取(生検)して病理検査を行います。
  • 検査の時間は通常5分程度で、長くても10分以内には終了します。
  • 眠り薬(鎮静剤)を使用した場合は、ウトウトしている間に検査しますので、検査している事は覚えていないことが多いです。
検査後
  • のどの麻酔は検査後1時間前後効いています。その間はがらがらうがいや飲水は避けてください。のどの麻酔が切れれば、飲水や食事が可能です。
  • 眠り薬(鎮静剤)を使用した患者さんは、鎮静剤が覚めるまで約1時間はリカバリールームでお休みいただきます。
  • 眠り薬(鎮静剤)を使用した場合は、検査後の車やバイク、自転車などの運転は大変危険ですのでお控えください。

検査の費用について

1割負担 3割負担
胃内視鏡検査のみ 約1,500円 約4,000円
胃内視鏡検査+病理組織検査 約3,000円 約8,000円